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「女性議席を設けるべきか?」について考える。

こんにちは。あごきれウサギのみもらです。

 

今日は、瀧川裕英さんの『問いかける法哲学』という本を読んで、男女平等についてちょっと考えてみたのでこちらにまとめます。

 

まずは、本の紹介を少し。「臓器移植」、「ダフ屋」、「男女平等」など、賛否が別れる15の問いについて、法律学社会学など様々な学問の専門家が論述を展開するといった内容。決して答えが一つではないという意味では、マイケル・サンデルの『これから「正義」の話をしよう』にも近いものがありました。

問いかける法哲学

問いかける法哲学

 

 

男女平等ランキング

日本は男女平等において、主要7カ国(G7)で最下位。

特に、政治参画は125位と極端に低いことが言われています。

 

www.nikkei.com

 

では、なぜ日本の女性の議員はこれほどまでに少ないのでしょうか?

原因は二つあると思います。

⑴ 女性を差別してきた過去の法制度

⑵ 女性の家庭内での負担

 

旧家族制度が残した女性の社会進出への弊害

特に過去の法制度の影響は「家族制度」、「家父長制家族制度」が崩壊して70年以上たった現在でも尾を引いていると思います。

 

  • 結婚したら女性は男性の姓を名乗る
  • 世帯主をおく

 

未だに残っている上のようなルールも尾を引いている原因の一つでしょう。

私が最も問題だと思っているのは、かつての家族制度が生み出した

 「家事は女性がするべき」との社会的認識です。

 

男女雇用機会均等法は、女性の社会進出を促しました。この成果は素晴らしい。

しかし、女性も男性と同等に肩を並べて働くと言うことは、もちろん女性も深夜残業もするし必要だったら休日出勤もしなければならないということです。

 

評価を受けるのは家事も仕事もこなせるスーパーウーマンだけです。

 

志のある女性が議員になるのは男性よりも厳しい。

 

これは事実だと思います。

 

女性の社会進出は、家事・育児と仕事を両立できるような労働環境を作った上で、男性と女性が対等に評価されるようになって初めて成功したと言えるのではないしょうか。

 

今の社会では、

「共働きなのに家事は全部女がやって当然と思われてるから日本死ね」

 

という小言が出るのも当然だと思います。

 

 

日本は一夫多妻制の国だった。

さらに長い歴史を辿ってみても、女性の社会的立場は非常に弱かった。

 

日本の法律は、長い歴史の中で「離婚」を合法としていたにも関わらず、かつて日本では「離婚」した後の女性はさらに社会的に弱い立場に置かれることになりました。

実質的には離婚する自由は女性には無かったと言えるでしょう。

 

にも関わらず、男性は、妾(愛人)の存在が合法化されていました。と妻は同等な二等親とされる法律まであった。これは実質は一夫多妻制とも言える制度です。

一夫多妻制といえば遠い国の話だと思っていたけど日本も150年程前は公認されていたのです。

 

 

「男女平等は不断の努力によって確立する。」 

長い歴史の尾を引いて、日本は現在も真の意味で男女平等社会とは言い切れません。

 

しかし、いくつかの会社では「女性の管理職の割合を50%にする 。」などのポジティブアクションが実施されています。

 

これらの民間の活動を見習って女性議員の数を増やす努力が必要だと思います。