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『LegalTech リーガルテック』佐々木隆仁

こんにちは。あごきれウサギのみもらです。

 

先日、知財裁判の傍聴に行って、日本の司法手続が古い体質のままである事を目の当たりにしました。

 

ouchi-ai.hatenablog.com

 

 

なぜ日本の司法にはITが浸透していないのか、今後日本の法曹界が直面するであろうIT化の波とはどんなものかについて書かれた本を読んだので紹介します。

 

リーガルテックとは文字通り

リーガル(法律)×テクノロジー(技術)

を言います。

 

みもらは、テクノロジー関連は詳しい方ですが、法律はこれから学ぶ身。この本はどちらかと言うと、法律関係の仕事をしている人向けに書かれている印象を受けたので、みもらのような素人目には少し難しい内容でしたが勉強になりました。

 

アメリカで進化を続けるリーガルテック!

本書では、日本で今後どのようなIT技術が司法に登場するのかを考えるヒントはアメリカにあるとの前提に立って、アメリカのリーガルテックがどのように進化したのかを紹介しています。

 

リーガルテックが進んだアメリカ。その背景には日本とは全く異なる司法制度があると言います。その制度が「ディスカバリ制度」と呼ばれるものです。

 

アメリカでは訴訟に関連する証拠を検索できるeDiscovery分野を中心に昨今スタートアップ企業が登場している事を鑑みてもよくわかります。

 

ディスカバリ制度は、審理前に証拠を開示する事で事前に問題点を整理して裁判を効率よく行うことができると言うメリットがあります。

 

この方法によって実質審理が始まる前に和解ということがアメリカの裁判ではよくあるようです。

 

アメリカでは訴訟費用の6〜7割はディスカバリ関連とも言われています。

 

したがって、ディスカバリ費用をいかに抑えるかと言う観点からもIT活用が進んでいるようです。

 

情報化社会の現代においては、証拠となるデータを見つけ出すために膨大な情報を前にしなければなりません。

 

いかに迅速に必要なデータを見つけるか、それはまさにIT技術が得意とする分野に他なりません。

 

みもらが関わったITの世界のお仕事と紐づけて考えてみると、、、

 

「膨大な量の情報から必要なデータを見つけ出す」ための技術は、ITの世界ではCMS(コンテンツ・マネジメント・システム)と言って、日本でもシソーラスなどと共に昔から技術的発展を遂げており、この技術がeDiscoveryにも応用することができるのではないかと踏んでいます。

 

リーガルテックは他にはどんな技術があるの?

本書で紹介されているリーガルテックは他に次のような内容もありました。

  • eDiscovery
  • デジタルフォレンジック
  • 法律関連サービス・・・インターネットでの法務相談等
  • VDR(バーチャルデータルーム)・・・企業の資産評価や契約書などの書類をクラウド上に保管するサービス
  • リーガルロボット

www.weblio.jp

e-words.jp

 

日本も最先端のリーガルテック導入が急務

みもらは、本書を読んで危機感を抱きました。

日本も最先端のリーガルテックを早急に導入しなければ、国際的裁判となった時に、膨大な訴訟費用がかかると同時に企業が倒産の危機に陥ってしまう危険があるからです。

 

少しずつですが日本でもリーガルテックのスタートアップが誕生していることは心強いです。

 

リーガルテック

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